プロフィール
名前 | ちさ |
渡航先 | オーストラリア・メルボルン |
渡航時の年齢 | 22歳 |
渡航前の職業 | 大学生 |
渡航資金 | 100万円 |
渡航時の語学力 | TOEIC595点 |
渡航時の滞在方法 | シェアハウス |
語学学校の期間 | 8週間の子ども英語資格取得コース TECSOL/J-SHINE(小学校英語教師資格) |
ワーホリのきっかけ
大学四年間のうち、1年ほど海外経験がしたいと考えていた大学二年の終わりにコロナが大流行。
大学生活のほとんどを費やし周りの友達が就職活動に差し掛かったところ、「いい企業に就職したい!」といった夢が全くなかった私は、「日本以外を知る、海外を見てみる」の方へ気持ちがどんどん膨らんでいました。
海外を旅しながら働く手段って何があるだろう?「ワーホリだ!」となり、決断しました。
本当に自分が働きたいかどうかも分からない企業のために就活に必死でいる自分より、より多くの国籍、文化、生活の交わったオーストラリアで生活をしている自分を想像する方が自分がワクワク、イキイキする感覚があったのを覚えています。
卒業時にはコロナが落ち着くであろうと期待を胸に就活を一切せず、渡航後にどんなことがしたいかな、どんな事チャレンジしたいかなといったことをひたすら考えて過ごしていました。
オーストラリア・メルボルンを選んだ理由

オーストラリアを選んだ理由は、「なんとなく惹かれるから」がでした。
自然がいっぱいそうだな〜、海が綺麗そうだな〜、1年中大好きな夏の気候を過ごせそう!
いろんな国をリサーチしている中で、なんとなくオーストラリアでワーホリしたい気持ちが高まり、どの都市に住みたいか深くリサーチしていました。
また日本の海でサーフィンを始めるきっかけがあり、楽しさを知ったと同時にオーストラリアが「サーフィン大国」であることも知り、最初の都市はサーフィンで有名なゴールドコーストにしよう!と現地の学校を調べました。
しかし、私が受講したかった「子ども英語資格取得コース」は、コロナ明けで国境が開きだす2022年4月は開校数が少ない。
どうしようか迷っていたところ、メルボルン校での受講が可能だったため、メルボルンでのワーホリを決めました。
渡航当初の様子
当時現地に知人が1人もいない状態でのチャレンジであったため、ワクワクと不安の入り混じった緊張の様子で家族に見送られた事を覚えています。
といったものの、搭乗ゲートをくぐった瞬間これから1人で新しいチャレンジするぞ!のやる気に満ち溢れていたことも覚えています。
幼い頃から英語学習は始めており、ワーホリ前1年間は特にスピーキング・リスニングに重点を当てて勉強していた事が少しの自信になってました。
しかし、オーストラリアに着き空港に降り立った瞬間から繰り広げられるオーストラリア訛りの英語環境にはとても困惑し、簡単な会話ですら理解することに必死で、初めの半年ほどは会話のやりとりに苦労しました。
学校のコースを終えた後、ゴールドコーストへ拠点を移し、住み込みのベビーシッター「オペア」として半年、ホストファミリーと生活を共にしました。
当時コロナ明けすぐの渡豪だったこともあり、日本人との関わりがなく24時間英語環境に自分の身をおけたことも大きかったかと思います。
常に、お世話をする子どもの様子等をホストダディ、マミーと絶えずコミュニケーションしていたことがきっかけに私のリスニングは日本にいた時の何倍も向上を感じ、伝えたいことを必要最低限伝えれるスピーキング力がついたことを実感しています。
ワーホリでの仕事
仕事はこれまでに主に3つの分野にチャレンジしました。
オペア・ファーム・カフェ(バリスタ、接客)です。
1.オペア(ベビーシッター)
オーストラリアでの初めての仕事。
渡豪前にオペアのエージェントを介し、ファミリーのマッチングをしてもらいました。
が、余裕があれば自分でFacebook等での個人的やりとりで仕事ゲットが可能です。
住み込みでのベビーシッター、主に子どものお世話、簡単な家事等、ファミリーの条件に挙げられたタスクを主な仕事とし、滞在費・生活費が実質0円で過ごせます。
お給料は基本ありませんが、滞在費がほぼかからない上、ファミリーから週にいくらかのお小遣いを報酬として受け取ります。(私の場合は$200/週)でした。
住み込みでのベビーシッターなため、公私の区切りが付きづらく、オンオフの切り替えに少し苦労しました。
本当の母のように子どもたちと接するので、母になる前から子どもを育て学ぶといった面でとても良かったと思います。
現地の家族がどんな風に過ごしているのか、どんな風に親子が関わるのか、日本との違いもたくさん感じることのできる貴重な経験でした。
2.ファーム
2nd VISA取得のためコフスハーバーという地に引っ越し、ファームで働きました。
コフスに住む日本人と繋がり、家と仕事をゲット。
大手のベリーファームにて、ブルーベリーのピッキングを主にしました。
ファームジョブには時給制・歩合制とありますが私が働いた会社は時給保証があったため、安定して働くことができ、ハイシーズン時は一日の労働時間も長いため、十分に稼ぐことができました。
ただし、ローカルのファームで働く場合、注意が必要で、悪徳なファームもあり、友達の中には1日8時間も働いたのに2、3時間分の給料にしか満たない額しかもらえない等のケースもありました。
そのため、現地で実際に働く人と繋がってから、仕事を探すことをお勧めします。
ファームでの仕事は世界各地からワーホリに来た人と共に働く環境であるため、仕事内容は決して楽ではないものの、休みの日にはみんなで出かけたり、ご飯を共にするなど、多文化に触れられる貴重な機会になりました。
3.カフェでバリスタ
VISAのためのファームを終えた後、オーストラリアにいる間に新しいことにチャレンジしたかった私は、バリスタに興味を持ちました。
オーストラリアはコーヒーの需要が年中を通して高く、どこのお店に働きたい旨を伝えてもコーヒーが作れるかどうか聞かれるからです。
しかし、バリスタ知識がなかった私がローカルのお店で働く機会をもらえることが困難だったため、家の近くのローカルカフェのオーナーに「1週間タダ働きでいいから働かせてほしい、給料の代わりにコーヒーの基本を教えてほしい」と履歴書と共に頼み込みました。
すると、「あなたの積極性と謙虚さを受け入れたい」と言ってもらえ、働きながらコーヒーマシーンに触れさせてもらえるチャンスをいただきました。
バリスタコースの学校に通うこともできたのですが、お店でタダで働きながら、コーヒーを教えてもらったほうが自分のためになると思い行動しました。
スキルと経験を手に入れることができた、この環境と機会は私の後のワーホリ生活にとってはとても強みになりました。
バリスタスキルを手にした後の仕事探しはとても楽になり、いくつか仕事を得たものの、私を受け入れてくれたお店のオーナーから「このままあなたに働いてほしい」とオファーをしてもらい、そのまま働き続けました。
バリスタスキルだけでなく、お客さんとの日常会話を通して私のスピーキング・リスニングがさらに伸びたことも実感しています。
ワーホリでの最大の困難と克服方法
ワーホリ3年目ですが、小さな数々の困難はあるものの最大に思い当たる困難をまだ体験していません。
中には、家を失う・職を失う・車が壊れる等のハプニングを体験している仲間もいます。
ワーホリを通して感じることは、どの困難時にも助けを求めることを躊躇わないことが大切だと。
英語に自信がない期間は特に、何か困難に直面した時に焦って言葉を詰まらせてしまったり、思い通り伝えたいことが伝えられずもどかしい思いをすることがあります。
さらに日本で当たり前だったことはオーストラリアで通用しない、そんなことを感じる場面に日々遭遇します。
ですが、国籍が違えど世界各地からワーホリに来ている仲間はみんな少なからず何かの困難に遭い、理解があるため「助け合い」の精神がとても強い、そんな風に感じます。
車が道端で壊れたら誰かが立ち止まって助けてくれたり、職をなくしたら仲間が一緒に探してくれたり、そんな場面をよく目にし、私自身も助けてもらい温かい気持ちになることが3年目の今もたくさんあります。
何かの困難に1人で立ち向かい、解決することも大事ですが、助けが必要なときは周りに助けを求めて困難を克服することも1つの手だと思っています。
頼ることを甘えとせず、人が困っているときに自分が助けが必要な人の手助けができればそれでいいのかなと。
この国へ来て人同士の助け合いを強く感じ、困難を誰かと共に克服することで人との絆や感謝の恩をより強く持てるようになりました。
ワーホリでの一番の思い出
一番の思い出は、1週間の船上生活を経験したことです。
ゴールドコーストでホストファミリーと生活を共にしていた時に、ファミリーが持つ大きな船で1週間の船旅に2度連れて行ってもらう機会がありました。
時には電波も何もない、ただただ綺麗な海が360度広がる中、デジタル機器から離れ、大自然にひたすら圧倒されるそんな1週間を過ごしました。
船に1週間分の食料を積み込み、船を目的地の離島まで数日かけて進め、道中に魚釣りをしてみんなで調理して食を楽しんだり、途中で船を止めてシュノーケルをしたり。
旅行ツアーでは体験できない非日常で、贅沢で、時にサバイバルな1週間をごせたことが今もとても思い出に残っています。
オーストラリアにはとにかく広大な自然が広がり、訪れる土地により様々な感動を得ること間違いなしです。
観光地など有名な場所にツアーなどを通して訪れる旅ももちろん魅力的ではあります。
しかし、私はオペアを仕事とし、現地オーストラリア人の家族の一員として生活をともにしたことで、観光客にはあまり知られていないようなレアな離島の数々に、長い船旅を通して訪れられました。
それが、何よりの思い出です。
ワーホリを通じて得たもの

オーストラリアで3年目を過ごす今、海外へ出る前の私と今の私とでは価値観や考え方に大きな変化があると感じています。
多国籍文化であるオーストラリアの人々はいい意味で「自己中心的」。
それぞれが自分の幸せを求めて毎日ハッピーに生きている人が多く、それを見ていると、自分が他者との違いを比べたり、非監視することなく「自分らしくいていいんだ」と自分に自信を持って、好きなことを求めてチャレンジしてみよう!とポジティブになれました。
そして語学力の面では、主張できなければ何も相手に伝わらない(察してもらえない)ため、日本にいた時より人に自分の考えを主張する、相手を理解しようとすることを心がけていました。
積極的にたくさんの人と話していたところ、2年目終わり頃から特に語学力の成長を感じ、より英語での会話を不自由なく楽しめるようになりました。
英語で様々な国の人たちと会話をすることに自信がついたことで、キャリアの選択肢が日本だけにとどまらず、チャンスがあれば海外でも働けることにワクワクを感じています。
これからワーホリする人へ
渡航前準備で私が特に重要だと思うものは、「十分なお金」「英語力」「やる気」です。
持って行くべきモノについては、メルボルンやゴールドコーストなどの大都市に住む限り、日本のものは手に入るので特に心配は要りません。
渡航後すぐに仕事が見つかりシフトが安定すれば問題ないのですが、英語でのコミュニケーションやスキルがなければ職探しも困難になります。
そして、仕事が見つからなければ、貯金してきたはずのお金はあっとゆう間になくなっていきます。
なので、気持ちに余裕を持って職探しをするためにも約3ヶ月間は仕事しなくても生きていけるくらいの貯金をしておくことをおすすめします。
また、車を購入する場合も、購入時にまとまった金額が必要なため、貯金があればあるほど安心です!
語学力については、「英語力0で来ました!」といった日本人の仲間も見かけますが、最低限のコミュニケーションができるだけの英語力はあったほうがいいです。
英語ができれば、多くの情報が入手でき、より充実したワーホリ生活を送ることができます。
文法・語彙力が0の場合、基礎を勉強するのも重要ですが、中高レベルの英語力がある程度備わっている場合、個人的にはオンライン英会話等を用いてスピーキング・リスニングを鍛えることをお勧めします!(私は渡航1年前からほぼ毎日オンライン受講して、渡航後にすごく活かせました)
あとはやる気のみです。
お金や英語力、どちらも必要なものの仮に英語が話せなくとも本人のやる気や勢い、タイミング等で時に仕事がスムーズにゲットできることも。
始める前から躊躇せず、勇気を持っていろんなことにチャレンジしてみてほしいです。
思っている以上に何かいい機会を得るチャンスがあると思います。
補足として、オーストラリアはコーヒー大国でカフェがあらゆるところに存在するため、現地のカフェ等で働きたい場合、「バリスタ経験」があると優遇されます。
英語力・貯金に加え、渡航前に余裕がある場合はコーヒーの知識、バリスタの仕事を日本で経験しておくとオーストラリア中どこを旅しても仕事が簡単に手に入る可能性大です!