プロフィール
名前 | ちせ |
渡航先 | イギリス・ロンドン |
渡航時の年齢 | 22歳 |
渡航前の職業 | ホテルのフロントスタッフ |
渡航資金 | 40万円 |
渡航時の語学力 | TOEIC700点程度 |
渡航時の滞在方法 | ゲストハウス |
語学学校の期間 | なし |
ワーホリのきっかけ
高校を卒業後、英語通訳翻訳の専門学校に通っていました。
専門学校に2年通い、日本人以外の先生から学ぶクラスも多く、簡単な討論などができるレベルにはなっていました。
夏休みには、親に無理を言って2週間のホームステイ留学で初の海外に行かせてもらいました。
たった2週間でしたが、日本とは何もかもが違うロンドンでの生活は何年たっても色あせずにしっかり記憶に残る思い出になりました。
しかし、たった2年の専門学校での勉強で得た英語は、流暢な英語とは程遠いものでした。
専門学校2年になり、就職をどんどん決めていく友達をよそに、私は自分の中途半端な英語力に納得できず、自分が満足のいくレベルまで成長したいと思い、ワーホリに行くことを決めました。
イギリス・ロンドンを選んだ理由

私が初めて海外旅行に行ったのは、専門学校の時に行ったホームステイ留学のロンドンでした。
日本ほど治安はよくありませんが、国際色豊かな、多文化が混ざり合いながらもその調和が心地よく感じる不思議な都市です。
2週間のホームステイでは、運よくとても親切なホストマザーに出会い、イタリアとブラジルのハウスメイトにも恵まれ、たった2週間でしたが毎日イギリスの食文化や日本以外の状況を学ぶ経験ができました。
不味いと有名なイギリス料理も、実際のところ移民のグルメが味わえて、名前も聞いたことのないおいしい料理を食べすぎ太って帰国するほどでした。
きっと日本に10年いても経験しないことをたった2週間で上回る経験をできたと思います。
そんな濃い日々を経て、もっと知りたい、住んでみたい、と思いイギリスのロンドンをワーホリ先に選びました。
渡航当初の様子
私のワーホリ資金はたった40万円のという無謀な計画でした…
節約のため、住む家が決まるまでは格安のゲストハウスで1か月過ごしました。
また、ロンドンでの家探しは、アプリやウェブサイトで探してコンタクトを取り、一人で内見に行くという海外初心者の22歳の私にはものすごくハードルの高い修行のような日々でした。
運よくゲストハウスの最初の一か月で物件を見つけ、大家さんとの二人暮らしではありますが家を見つけることができました。
イギリス人のおじいさんとの二人暮らしで不安はあったものの、職探しのためのレジュメの添削をしてくれたり、英語を教えてくれたり、感謝してもしきれない良い人に出会いました。
しかし自立を目指して来たロンドンで実家にいるような安心感を得てしまう毎日に、時間が限られたビザを無駄にしたくないという焦りから引っ越しを決意しました。
後に自分はせっかくのいい運を無駄にしてしまったのかな…と落ち込みました。
なぜなら、その後引っ越した家が火事になり踏んだり蹴ったりだったので。
とはいえ、最後に引っ越した家では5人の多国籍なフラットメイトとの共同生活を経て、良いことも悪いことも含めて一生の思い出ができたと思います。
ワーホリでの仕事

私は何よりも食べることが好きで、独自のカフェ文化があるイギリスでコーヒーを学びたいと思い、カフェに就職しました。
仕事の見つけ方は、アプリなどで募集中のカフェを探して、履歴書のコピーを持って直接店長や責任者に「働かせてください」と言い、その場で面接が始まります。
流暢な英語を話せない私にとって最大の難関でしたが、その時に働いていたフィリピン人のスタッフが親日家で、私を落とそうとしていた店長に「絶対雇うべきだよ!」と助言してくれ、運良くその仕事に就くことができました。
まさに奇跡のような瞬間でした。
たった40万で渡航した私にはお金もなく一刻でもはやく仕事が欲しかったからです。
ベーカリーだったこともあり、早朝6時からのシフトは体力勝負でした。
ギリシャ・ブラジル・イタリア・ポーランド・フィリピンなど多国籍な仕事仲間の英語のなまりも多種多様でした。
毎日が相当なリスニング訓練でしたが、3か月もすれば耳が慣れ、最終的にはみんなが家族のような存在になりました。
ワーホリでの最大の困難と克服方法
ワーホリでの最大の困難は「孤独とどう向き合うか」でした。
シフト制だったため休みの日に会える仕事仲間は少なく、一人で過ごすことが多かったです。
家族がいる人も多く、1年目のクリスマスなどのホリデー期間は寂しいと感じることが多かったのを覚えています。
克服方法
こんな気持ちで過ごすほどもったいないものはない、と思いアプリやネットで共通の趣味でグループミートアップの場を探して参加しました。
グループミートアップは10-15人の大人数で会うため、安全性もあり海外初心者が新しい交流をするのにとても便利でした。
勇気を出して参加して友達を作ることができ、一緒にスペイン旅行に行くほどにまで仲良くなる友達もできました。
職場外の友達を作れたことで交友の機会も増えロンドンでの滞在をより良いものにできたと思います。
ワーホリでの一番の思い出
一番の思い出は、人との出会いです。
ロンドンは特に国際色豊かな国です。
ヨーロッパだけでなく、南米、アジア、アメリカ、アフリカなど、カフェに行けばその場にいる全員が違う国籍の可能性もあるほど多種多様です。
考え方の違いや言葉の壁で衝突することもありましたが、理解力や許容性など自身の精神的な成長につながりました。
また、ヨーロッパに旅行に行きやすいのがロンドンの魅力です。
日本のピーチのような格安航空が多く、1-2時間でヨーロッパの国々に旅行ができます。
週末に簡単に海外旅行に行くことが叶うのがロンドンです。
日本からだと10万円以上の航空券が2万円以内で行けてしまいます。
旅行先で会う現地の人との出会いもとても貴重なものでした。
ワーホリを通じて得たもの
2年間の滞在で、私の英語力は格段に上がりました。
現在はTOEIC900点を取得し、キャリアアップにもつながりました。
イギリス人にも、「君の英語本当に上手だね」とほめてもらえることも多く、今は自分の英語力にもある程度自信が付きました。
しかし、それ以上に人生の経験値が大幅に上がったと思います。
日本の中では一生経験することのない、危機や困難にも合いましたがそのたびに、柔軟に行動する、考える力が付きました。
一人で海外に住むということは自分で責任をもって判断することを求められます。
もちろん毎回正しい選択をできたとは言えません。
失敗もあって、反省をして自分を見つめなおす良い機会を作ることで人として成長できたと思います。
これからワーホリする人へ
私にはできていなかった、金銭的な余裕は大前提ですが、精神的な余裕も大切です。
地下鉄やバスが来ない、止まっている、急なルート変更は当たり前です。
それでストレスを感じていては、すべてが嫌になります。
精神的な健康が現地での充実した毎日を作ってくれるといっても過言ではないので、期待しすぎず、こんなものか、という気持ちが大切だと思います。
また、日本ほど安全な国はありません。
カフェでの仕事中に、客と見せかけたスリが店内の客の荷物をもって逃げる、ホームレスが店内に入ってきて床に横たわって食べ物を渡すまで動かない、など…興味深い事件が多数起きました。
その度に、いろんな人が助けてくれますが、結局自分を守るのは自分です。
人を信用しすぎないというのを念頭に置いておくのが大切です。